後付け自動ドアの導入メリットと失敗しない選び方

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後付け自動ドアの導入メリットと失敗しない選び方

更新日:2025/06/06

近年、多様な建物や店舗で後付け自動ドアの需要が高まっています。新築時に自動ドアを組み込むのではなく、既存の開き戸や引き戸を自動化することで、利用者の利便性を向上させたり、バリアフリー環境を整えたりと、多くのメリットを得ることが可能です。しかし、具体的にどのような作業工程が必要なのか、費用はどれくらいかかるのか、そしてどんな業者を選べば失敗を防げるのかといった疑問を抱く方も少なくありません。

本記事では、後付け自動ドアの基本的な仕組みや種類、導入の注意点、費用相場、そして成功事例などを一挙に解説し、安心して導入に踏み切るためのポイントをご紹介します。

後付け自動ドアとは~その仕組みと特徴

後付け自動ドアとは、既存の建物に設置された開き戸や引き戸に、自動開閉機構を追加で組み込む方式を指します。新築時に自動ドアを導入する場合とは違い、建物全体の大規模な改修を行わずに、自動化ユニットを後から取り付けることで、開け閉めを自動制御できるようにするのが最大の特徴です。こうした後付け方式では、既存ドアの形状や素材に合わせて専用キットを取り付けるため、事前の現地調査やカスタマイズが必要となるケースが多いですが、新しくドアを丸ごと交換するよりも費用を抑えられることが少なくありません。

具体的な仕組みとしては、ドアの上部や横側にモーターや駆動レールを設置し、赤外線・マイクロ波などのセンサーと連携して開閉を制御します。人や物体をセンサーが検知すると制御装置がモーターに信号を送り、ドアが自動的に開く仕組みです。ドアの重量や利用頻度に合わせて、モーターの出力やセンサー感度が調整されることもあります。また、安全装置として挟み込み防止のためのセンサーが追加で取り付けられる場合もあり、一般的な自動ドアと同様に、利用者の安全を確保できる設計になっています。

後付け自動ドアの大きなメリットは、既存の建物デザインを極力維持しながら利便性を向上できる点です。店舗やクリニック、オフィスビル、マンションのエントランスなど、さまざまな場所で採用されており、利用者の負担軽減やバリアフリー化に寄与します。さらに、密閉度の高い建物では、ドアを自動化することでエアコン効率を高め、省エネにつなげる効果も期待できるでしょう。ただし、取り付けられる後付けユニットの種類やサイズはドアの形状・寸法、周辺スペースなどによって制約を受けるため、導入前にはしっかりとプロの現地調査を受けることが成功の鍵となりす。

後付け自動ドアの主な種類

後付け自動ドアには、主に「引き戸タイプ」と「開き戸タイプ」の2つが存在します。どちらを選択するかは、既存のドア形状や建物の通行動線、設計上の制約などによって変わります。それぞれの特徴を把握して、適切な種類を検討すると良いでしょう。

  1. 引き戸タイプ
    もともと引き戸として使われているドアに自動レールを取り付けて自動化します。スペース効率が良く、開閉時にドアが人にぶつかるリスクが比較的低い点がメリットです。店舗や病院など、人の往来が多い場所に向いています。
  2. 開き戸タイプ
    既存の開き戸に自動開閉ユニットを後付けする方式です。横方向ではなく、ドアが前後に開く動きをモーターが補助するため、壁との隙間や開閉スペースを確保する必要があります。高齢者や車椅子の利用が多い建物でバリアフリー化を図る際に導入されることが多いでしょう。

また、最近では「スライド&スイングドア」と呼ばれる複合型や、引き戸の一部を自動化する部分スライド方式など、ニーズに合わせたバリエーションも増えています。いずれにせよ、既存ドアと建物構造を踏まえたうえで最適なタイプを選ぶことで、スムーズな導入と安全な運用が実現できるのです。

関連記事:自動ドアの種類とその特徴について解説!使用用途に応じて導入しよう。

後付け自動ドア導入のメリットと活用シーン

既存のドアを自動ドアに切り替えることで、多くのメリットが得られます。特にバリアフリーや店舗のイメージ向上、省エネ効果など、多角的な利点があるため、商業施設や病院、オフィスビルなど幅広い場所で活用が進んでいます。ここでは、後付け自動ドアの主なメリットを整理し、どのようなシーンで活用されているのかを具体的に紹介します。実際の導入事例を想定しながら、自社や自施設に当てはめて検討してみると導入のイメージが明確になるでしょう。

バリアフリー化と利用者の利便性向上

後付け自動ドアを導入する最大のメリットの一つが、バリアフリーの強化です。手動ドアの場合、ドアノブを押し引きしたり引き戸を引いたりする動作が必要ですが、高齢者や身体に障害を抱える人、あるいはベビーカーや車椅子を使用する人にとっては、その動作が大きな負担になることがあります。自動ドアであれば、近づくだけでドアが開くため、手を使わずに通行できる点が大きなメリットです。

さらに、多くの来店客を想定している商業施設やレストラン、病院などでは、入口がスムーズかつ安全に利用できることが集客力やイメージアップにもつながります。例えば、飲食店ならばお客様が両手に荷物を持っていても難なく入店できるでしょうし、オフィスビルであれば多忙なビジネスパーソンがストレスなく出入りできる環境を提供できます。また、扉の開閉時に挟まるリスクが軽減されることで、安全面の向上も期待できるでしょう。

こうしたバリアフリー化の推進は、利用者からの満足度向上だけでなく、各自治体や国が推進するユニバーサルデザインの一環として社会的にも評価されるケースがあります。エントランスをバリアフリー化することで、店舗や施設の信用度が高まり、より幅広い層の来客を促進できるのも大きな魅力と言えるでしょう。

省エネ効果と空調効率の向上

後付け自動ドアを導入することで得られるもう一つの大きなメリットが、省エネ効果です。手動ドアの場合、開けっ放しになってしまうことが多く、冷暖房の効率が悪化しがちです。一方、自動ドアは開閉がセンサーによって制御されるため、必要なタイミングだけドアが開き、無駄な外気の流入を抑えることができます。特に、夏場や冬場など外気温との温度差が大きい季節では、この効果が顕著に現れるでしょう。

また、店舗やオフィスビルのエントランスからの冷暖房ロスを最小限に抑えることで、空調費の節約にもつながります。大規模施設や人の往来が激しい場所ほど、省エネ効果が高まりやすいため、ランニングコスト削減を重視する企業や施設管理者にとっては大きなメリットとなります。最近では、環境負荷の低減やSDGsへの取り組みの一環として、省エネ設備の導入を積極的に行う動きも加速しており、その点でも後付け自動ドアが注目される理由の一つです。

さらに、自動ドアは開閉スピードや開口幅をある程度調整できる機種もあり、施設の雰囲気や利用状況に合わせて設定を最適化できます。例えば、人通りの少ない時間帯にはドアの開閉幅を狭めることで、空調効率を高めることも可能です。こうした柔軟な設定によって、快適な室内環境と節電・省エネを両立できるのが、自動ドア導入の大きな強みと言えます。

後付け自動ドア導入における注意点

便利でメリットの大きい後付け自動ドアですが、導入するにあたっては留意すべきポイントも存在します。設置スペースの確保やドアそのものの材質、周辺環境への影響など、事前に確認や調整を行わないと、スムーズな施工や運用が難しくなる場合があります。また、設置後に思わぬ不具合やトラブルが起きる可能性を最小限に抑えるためにも、専門家による現地調査やシミュレーションは欠かせません。ここでは、後付け自動ドアを導入する際に特に注意したい点をまとめて解説します。

設置スペースと建物構造の確認

後付け自動ドアを取り付ける際、まず注目すべきなのが設置スペースや建物の構造です。引き戸タイプの場合は、引き込みスペースやレールを取り付けるための上部・側面のスペースが十分にあるかどうか、開き戸タイプの場合はドアが開閉するための前後スペースが確保されているかなどを確認する必要があります。狭い通路やドア周辺に障害物が多い場合、思うように施工できないケースがあるでしょう。

また、既存ドアがガラス製や重厚な木製である場合など、その材質によってはモーターや制御装置の取り付け位置や補強が必要になることもあります。ドア自体が重すぎる場合はモーターに過度な負荷がかかり、寿命を縮める原因となるため、必要に応じてドア交換や軽量化の検討が求められることもあります。

さらに、建物の構造面で耐震性や防火扉との関係など、法的規制が関わる場合もあるため、施工業者と密に連携して事前調査を行いましょう。例えば、防火扉を自動化する際には特定の認可が必要な場合があるほか、避難経路として指定されているドアには特別な安全装置が求められるケースもあります。このように、建物の性質と安全性の観点から後付け自動ドア導入が可能かどうかを慎重に検討することが、導入成功の鍵となります。

騒音対策と周辺環境への配慮

自動ドアを後付けすることで、モーターや開閉動作による騒音が発生する場合があります。一般的には、メーカーや機種によって騒音レベルは異なりますが、深夜や早朝に人が出入りする建物では、近隣への影響を考慮する必要があるかもしれません。また、オフィス内など静かな環境が求められる場所では、モーター音やドアの開閉音が業務に支障をきたす可能性もゼロではありません。

そこで、後付け自動ドアを導入する際には、防振素材を使用したり、モーター内蔵型の静音性に優れた機種を選ぶなど、騒音対策をしっかり検討することが大切です。また、動作スピードや開閉力を調整できる機種であれば、周辺環境に合わせて設定を最適化することもできます。通行量の少ない時間帯は開閉スピードをゆっくりにし、騒音を抑えるといった運用も検討すると良いでしょう。

さらに、周辺環境への配慮という点では、ドアの動きが通行人や荷物の移動を妨げないように動線設計を行うことが重要です。狭い通路や多目的スペースなどでドアが予期せぬ方向に開閉すると、衝突や転倒のリスクが高まります。設置前に、実際の人の流れや建物内のレイアウトをシミュレーションしながら、センサーの配置やドアの開閉範囲を最適化していくとよいでしょう。

後付け自動ドアの費用相場とコストを抑える工夫

後付け自動ドアの費用相場とコストを抑える工夫

後付け自動ドアを導入する際、気になるのはやはり費用面でしょう。工事費、部品代、そして追加オプションなど、さまざまな要素が絡むため、一概に「この金額です」と断言するのは難しいのが現状です。しかし、あらかじめ費用の相場観やコストを抑える工夫を知っておけば、導入計画を立てやすくなります。ここでは、後付け自動ドアの費用相場の目安と、コスト削減のヒントをご紹介します。

費用の内訳と相場の目安

後付け自動ドアの費用は、以下のような項目が主な内訳となります。

  1. 自動化ユニット(モーター・制御装置)
    メーカーやスペックによって価格差が大きく、静音タイプや高耐久タイプなど、機種の特徴に応じてコストが上下します。一般的には数万円~数十万円のレンジで変動します。
  2. センサー・安全装置
    人や障害物を検知するためのセンサー類や、挟み込み防止装置、非常停止ボタンなどの安全対策機器を追加する場合は、その分費用がかかります。
  3. ドア本体の改修・補強
    既存ドアの重量が重い、ガラス素材で特殊な形状をしているなどの場合、取り付けのための補強や加工が必要になるケースもあります。
  4. 取り付け工事費
    レールやモーターの取り付け位置、電源配線工事、外壁や床への加工など、施工内容に応じて作業費が発生します。
  5. オプション費用
    非常時の手動切り替え装置や、ICカードリーダー・リモコン操作などの追加機能を導入する場合は、オプション費用も考慮が必要です。

後付け自動ドアのトータル費用は、安い場合で20~30万円程度から、高機能機種や大掛かりな工事が必要なケースでは100万円を超えることもあります。店舗や病院など、公的機関が補助金や助成金を利用できる場合もあるため、条件を満たすかどうかを事前に調べておくとコストダウンにつながる可能性があります。

コストダウンのためのポイント

後付け自動ドアの導入費用を抑えたい場合、以下のような工夫が考えられます。

  1. 複数の業者から見積もりを取る
    メーカー直営の施工会社だけでなく、複数の専門業者から見積もりを取得し、工事内容や部品代、オプション費用の内訳を比較しましょう。同じスペックのユニットでも業者によって価格が異なることがあります。
  2. 必要最小限の機能を選ぶ
    ハイスペックなセンサーや特殊機能を全て盛り込むと費用が高騰しがちです。使用用途や利用者層を見極め、本当に必要な機能だけを選定するとコストをコントロールしやすくなります。
    タイミングを合わせる
    大規模改修や内装リニューアルを予定しているタイミングで一緒に施工すると、足場設置や電気工事などをまとめて行えるため、トータル工事費を抑えられることがあります。
  3. 補助金・助成金の活用
    地域によっては、バリアフリー化や省エネ化を目的とした補助金・助成金制度が存在する場合があります。該当する条件を満たすかどうかを確認し、積極的に利用することで大幅なコストカットが期待できるでしょう。

最も重要なのは、「安価だから」という理由だけで業者や機種を選んでしまわないことです。メンテナンス性や耐久性、安全性が劣る製品を導入すると、結果的にトラブル対応や部品交換で多額の費用が発生してしまうリスクがあります。適正な価格と必要十分な品質を両立するために、見積もりの段階で業者と十分に相談し、納得のいく選択をすることが肝心です。

後付け自動ドアを成功させる業者選びと導入プロセス

後付け自動ドアを成功させる業者選びと導入プロセス

後付け自動ドアを導入する際には、適切な業者選びとスムーズな導入プロセスの把握が欠かせません。施工経験の豊富な業者であれば、建物の構造や利用状況に合わせて最適な提案を行ってくれるでしょうし、アフターサービスや保証体制も充実している可能性が高いです。また、導入プロセスをあらかじめ把握しておくことで、計画的にスケジュールを組み、利用者への影響を最小限に抑えることができます。ここでは、信頼できる業者の見極めポイントと、一般的な導入プロセスについて詳しく解説します。

信頼できる業者を選ぶポイント

  1. 施工実績と専門知識
    後付け自動ドアの施工実績が豊富な業者は、さまざまな建物形状やトラブルを経験しており、臨機応変な対応が期待できます。また、施工前に丁寧に現地調査を行い、的確なプランを提示してくれるかどうかをチェックしましょう。
  2. メーカーとの連携体制
    大手メーカーの正規代理店や、複数メーカーの製品を取り扱う専門業者は、部品調達や不具合時のサポート体制が整っていることが多いです。保証やアフターサービスの内容についても確認しておくと安心です。
  3. 見積もりの明確さ
    見積もり内容が「自動化ユニット一式」など曖昧な表記ではなく、部品代・工事費・オプション費・保証料金などが細かく分かれている業者を選ぶと、後々の追加料金トラブルを回避しやすくなります。
  4. 口コミ・評判の収集
    インターネットの口コミサイトやSNS、建物管理者同士の口コミなどを参考にすると、業者の実際の対応力や評判を把握しやすくなります。過度にポジティブ・ネガティブな意見もあるため、複数の情報源から総合的に判断しましょう。

導入プロセスの流れ

後付け自動ドアを導入する場合、一般的には以下のようなプロセスを経ることになります。あらかじめおおまかな流れを把握しておくことで、スケジュール管理や関係者への周知がスムーズに行えます。

  1. 問い合わせ・現地調査
    業者に連絡し、既存ドアの寸法や建物構造、利用者数や使用目的などのヒアリングを行います。その後、担当者が現地を訪問し、設置スペースや配線経路などを詳しくチェックします。
  2. プランニング・見積もり
    現地調査の結果を踏まえ、業者が最適な自動ドアユニットやセンサー、安全装置などを提案します。その提案内容に基づいた見積もりを受け取り、機種や工事内容の詳細を確認しましょう。複数の業者から見積もりを取ることもおすすめです。
  3. 契約・スケジュール調整
    見積もり金額や工事内容に合意が得られたら正式に契約します。施工日程や工事時間帯、工事中の利用者への周知方法などを打ち合わせしておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
  4. 施工・設置作業
    工事当日はドア周辺の養生や安全対策を行いながら、自動ドアユニットやセンサーを取り付けます。配線工事や制御装置の取り付け、動作テストを経て、問題がないことを確認します。工事期間は規模や内容によって異なりますが、1~2日程度で終わるケースが多いです。
  5. 最終確認・引き渡し
    施工完了後に動作チェックを行い、利用者や管理者に操作方法や注意点を説明します。ここで不具合があれば即時に調整してもらうようにしましょう。引き渡し後は、保証やメンテナンス契約の内容を確認し、万一のトラブル時の連絡先や対応手順を把握しておくと安心です。

関連記事:正しい自動ドア修理業者の選び方

後付け自動ドアの事例紹介~成功の秘訣と利用者の声

後付け自動ドアの事例紹介~成功の秘訣と利用者の声

実際に後付け自動ドアを導入した施設や店舗の事例を見ると、どのような利点が得られ、どういった課題をクリアしてきたのかがイメージしやすくなります。ここでは、代表的な導入事例をいくつか紹介し、成功の秘訣や利用者の反応について解説します。具体的なケースを知っておけば、自分たちの建物に当てはめてプロジェクトを円滑に進めるヒントが得られるでしょう。

商業施設での導入事例

ある地方都市の商店街に位置する衣料品店では、入口が狭く、手動の引き戸を利用していました。高齢のお客様が多く、重い引き戸の操作が負担になっていたため、売上にも少なからず影響していたと言います。そこで後付け自動ドアを導入することに決め、次のようなポイントを押さえた結果、顧客満足度と売上アップを同時に実現しました。

  1. 軽量ドアへの交換
    既存のドアが非常に重く、モーターに負荷がかかる恐れがあったため、ドア本体を軽量タイプに取り替えました。これにより、モーターの寿命が延び、静音性も向上。
  2. センサー感度の調整
    店舗の前を通り過ぎる人だけでなく、歩道のわずかな動きにも反応してしまう恐れがあったため、センサーの感度と検知範囲を調整。誤作動を防ぎつつ、必要なときには素早く開くよう設定しました。
  3. バリアフリーの意識付け
    ドアの敷居周辺をフラットに仕上げると同時に、スロープを設置して車椅子やベビーカーの通行もしやすくしました。その結果、高齢者や子育て中の保護者が気軽に入店しやすい環境を実現。

導入後は、お客様から「入りやすくなった」「買い物が楽になった」といった高評価を得て、リピーターも増加したそうです。商業施設においては、入り口の快適性が売上や集客力に直結するため、このような導入事例は非常に参考になるでしょう。

クリニックでの導入事例

ある内科クリニックでは、待合室と診察室の間の扉が開き戸で、患者さんが自分で開閉する設計になっていました。特に車椅子や松葉杖を使用する患者さん、あるいはご高齢の方にとっては、扉を開ける動作が非常に困難で、看護師が頻繁にサポートしなければならない状態でした。

そこで後付け自動ドアを採用し、以下の取り組みを行うことで患者さんのストレスを大幅に軽減すると同時に、スタッフの負担も大幅に減らすことに成功しました。

  1. 開き戸自動化ユニットの採用
    既存の扉をそのまま活かしながら、自動開閉を行うためのモーターと制御装置を上部に取り付けました。扉の重量を考慮し、パワーに余裕のあるユニットを選定。
  2. 安全装置の強化
    病院内の通路ということもあり、挟まれ事故を防ぐために高感度のセンサーと安全装置をセットで導入。扉に人が接触しそうになると自動的にストップする機能も組み込みました。
  3. 動線最適化
    待合室側と診察室側、それぞれの動線を妨げないようセンサーの検知範囲を調整。急いで扉を通過するスタッフにも対応できるよう、開閉スピードもやや早めに設定。

結果として、患者さんからは「安心して通れる」「バリアフリー対応が行き届いていて優しいクリニック」といった好意的な意見が相次ぎました。スタッフ側もドアの開閉作業に時間を取られなくなったことで、本来の医療業務に集中できるようになったとのことです。

まとめ~後付け自動ドアで快適・安全なエントランスを実現

後付け自動ドアは、既存の建物や店舗におけるバリアフリー化や省エネ、利用者の利便性向上など、多彩なメリットをもたらしてくれるソリューションです。新築の段階で自動ドアを設置しなかった場合でも、後付けなら建物全体の大掛かりな改修を行わずに導入できるため、コストを抑えながら大きな効果を得られます。

ただし、導入にあたっては設置スペースやドア材質、周辺環境、法規制などさまざまな要素を考慮する必要があります。失敗を防ぐためには、経験豊富な業者に現地調査を依頼し、施工実績や保証内容を確認することが大切です。費用面でも複数の業者から見積もりを取得し、内訳を比較することで、適正価格と信頼性を両立できる最適なプランを見つけやすくなるでしょう。

さらに、導入後のメンテナンスや安全点検を怠ると、故障リスクや利用者への事故リスクが増大します。定期的な点検を行い、異常があれば早期に修理や調整を行うことで、後付け自動ドアが長期にわたって安定稼働できるように運用していくことが重要です。

本記事で紹介したメリットや事例、そして費用相場や業者選びのポイントを参考にすれば、後付け自動ドアの導入計画をより具体的に進められるはずです。バリアフリー化や利用者の利便性向上、省エネ対策を視野に入れて、建物や店舗の魅力をさらに高める一歩として、後付け自動ドアの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

経歴

自動ドアに携わって17年以上。 大手自動ドアメーカーで8年、自動ドアの製造および施工事業に従事後、自動ドアメンテナンスに合流。 今は中部地方のチームリーダーとして自動ドアの修理工事の指導を行う傍ら、WEB担当として情報発信も行う。

実績

  • 独立後800件以上の施工件数
  • メーカー問わずマンションの自動ドアから大型商業施設の自動ドアまで幅広く経験

保有資格


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