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自動ドアセンサーの調整方法をわかりやすく解説
- 更新日:2025/06/06
自動ドアのスムーズな開閉を支えるセンサーは、環境や設定が合っていないとドアが開かなくなったり、逆に何度も開閉を繰り返す原因になります。屋外か屋内か、または人通りの多さや照明条件などによって、最適な調整方法は異なることが少なくありません。
本記事では、自動ドアセンサーがうまく作動しないと感じたときに役立つ調整手順と注意点、さらに不具合が起こりにくいメンテナンスのコツをわかりやすく解説します。
目次
自動ドアセンサーの基本を把握して効果的に調整する
自動ドアセンサーには赤外線式や電波式、人感センサーなど複数の種類があり、検知方法によって調整の要領が変わります。適切な設定を行うために、まずはセンサーの基本をしっかり理解しましょう。
センサーの種類と動作原理を知って設定を最適化する
自動ドアセンサーには、大きく分けて赤外線式と電波式の2種類があります。赤外線式は対象物の温度差や反射を検知して動作し、電波式はドップラー効果を利用して人の移動をキャッチします。
どちらの方式でも感度と検知エリアの調整が必要ですが、赤外線式は特に温度や光の影響を受けやすく、電波式は対象物の速度や角度に反応しやすい特徴があります。センサータイプを把握して設定を見直すだけで、誤作動や反応遅延が減るケースもあるため、導入している機種の説明書を確認しておくと役立ちます。
屋内外や通行量など設置環境に合わせた考え方
自動ドアセンサーは、設置される環境や利用シーンによって最適設定が異なります。屋外に面したドアでは雨風や直射日光の影響が大きい一方、屋内のドアでもエアコンの風や照明の反射が誤作動の要因になる場合があります。
さらに、人の通行量が多いショッピングモールなどでは感度をやや下げて誤開閉を抑える一方、障害のある方や子どもが多く利用する施設では検知エリアを広めに設定し、反応性を高めることが大切です。現場の状況に合わせた調整が自動ドアのスムーズな運用に求められます。
自動ドアセンサー調整の具体的なステップと注意点
センサーの種類と設置環境を理解したら、実際の調整作業を行いましょう。安全面に配慮しつつ、適切な手順で作業してください。
1.電源を落としてからカバーを開ける
自動ドアセンサーの調整を開始する前に、必ずドアの電源をオフにして作業中の誤作動を防いでください。制御パネルにメインスイッチがあるタイプでも、そのスイッチをオフにするだけでは不十分な場合があるため注意しましょう。
周囲に人が通る可能性がある場所の場合、作業エリアをロープや看板で囲うなど安全対策を施します。そのうえでセンサーが入っているカバーを丁寧に取り外し、内部の調整ダイヤルやスイッチにアクセスできる状態にしましょう。カバーの固定用ネジやクリップを失くさないよう小さな容器に入れて管理すると後片付けが楽になります。
2.感度ダイヤルと検知エリアの調整を行う
ほとんどの自動ドアセンサーには、感度や検知エリアを設定するダイヤルやスイッチが内蔵されています。たとえば「HIGH」「LOW」といった表示や段階的な数値がある場合は、それを回して感度を上げ下げする方式が一般的です。
検知エリアに関しては、センサー本体の角度を変えることで上下左右の範囲を調整できる機種もあります。例えば視野が狭すぎると人が目の前に来て初めて開くため利用者が急停止する原因になりますが、広すぎると少し離れた場所でも反応してドアが無駄に開きやすくなります。
適度な範囲を探るためにも、調整後は必ず試しにドア付近で動作チェックをして、必要に応じて微調整を繰り返すのがおすすめです。
3.動作確認と微調整で最適な反応を目指す
センサーの設定を変更したら電源を入れ、実際に人が通ったときのドアの開き方を確認してください。
反応速度やドアが開くタイミング、開閉までの間隔が利用者にとって適切かどうかを確認します。過度に敏感だと人が通っていないのに開く現象が起きやすく、逆に鈍感すぎると利用者がぶつかりそうになって危険です。特に季節によって温度や照度が変化しやすい場所では、定期的に再度の微調整を行う必要が出てきます。
複数のドアが隣接している場合、それぞれのセンサーが干渉し合うケースもあるため、全体の動作バランスを考慮しながら設定を進めましょう。設定に納得がいったらカバーを元に戻し、締め忘れのネジや不自然な隙間がないか最終チェックを行ってください。
センサー調整で起こりがちなトラブルと対処法
調整作業を行っても現場の環境やセンサーの状態次第で想定外の不具合が発生します。代表的なトラブルと解決のヒントを押さえ、無駄な作業を繰り返さないようにしましょう。
誤作動による連続開閉が止まらない場合
センサーの感度が高すぎたり、検知エリアが広すぎると人の動き以外の要素にも反応してしまい、ドアが連続開閉を起こすことがあります。風で揺れる植物やゴミ、照明の反射、車のヘッドライトなどが主な要因です。
まずは感度を少し下げ、検知エリアを狭めて不要な範囲を除外するように設定し直してみると改善する可能性があります。環境的に避けられない要因が大きい場合は、センサー位置を変更したり専用カバーで遮光するなど物理的対策を考えることも方法のひとつです。
人が前に立っても開かない、または遅れて開く状況
感度が低すぎる場合やセンサー表面に埃が溜まっている場合、ドアがなかなか開かないケースがあります。特に赤外線式センサーはレンズの汚れや曇りに弱いため、まずは清掃してから感度を上げる操作を試してください。
また、高齢者や子どもが通過する施設では歩行速度が低い、もしくは背が低いために検知されにくい場合もあります。センサー角度を下げたり、検知エリアを下方向に広げるよう調整すると改善が期待できます。
気温や照度差が激しいときに作動が不安定になる事例
季節の変わり目や日中と夜間の気温差が大きい場所では、自動ドアセンサーの検知に影響が出る場合があります。赤外線式の場合、外気温と人体の温度差が小さくなると反応が鈍くなる傾向が見られます。逆に直射日光が当たる環境ではセンサーが過度に興奮しやすく、誤作動につながる可能性があります。
これらに対処するには、定期的な感度微調整のほか、日除けやサンシェードを取り付けて直射日光を和らげる、室内の照明を反射しにくい配置に変更するなど、環境を整える取り組みも効果的です。
センサーの故障原因と対処法についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
自動ドアセンサーのメンテナンスと業者への依頼ポイント
センサーを調整するだけでなく、日頃からのメンテナンスが異常を早期発見するポイントです。どのような状況で業者に依頼すべきかを把握しておけば、適切なタイミングで相談しやすくなります。
日常的に行う清掃と簡易点検でトラブルを防ぐ
自動ドアは人の出入りが多い場所に設置されることが多く、ホコリや泥、湿気などの影響を受けやすい設備です。センサー部分に積もったゴミやレンズの汚れは検知精度を低下させるため、週に一度ほど表面を軽く拭き取るだけでもトラブルの予防につながります。
さらに、ドアの開閉動作に異変がないか、センサー付近のケーブルに緩みがないかを確認し、怪しい点があれば早めに対処しましょう。日々の点検を習慣化しておくと、小さな異常を発見でき、大規模な修理が必要になる前に対処可能です。
センサー自体が故障している可能性があるケースと対処
いくら調整しても症状がまったく改善しない場合、センサー内部の故障や経年劣化が疑われます。特に長年使い続けている機種や、激しい気温差や振動にさらされてきた設備では電子部品が劣化し、正常に検知を行えなくなることがあります。
こうした状況に直面した際は、自力での修理は難しいため、メーカーや専門業者に相談して部品交換やセンサーごとの取り換えを検討する必要があります。無理に使い続けると誤開閉による事故リスクや建物のイメージダウンにもつながりかねないため、早めの対応が大切です。
業者に依頼するときのポイントとメンテナンス契約のメリット
自分で簡単に改善できない不具合が出た場合や、定期的な点検を希望する場合には、専門業者への依頼が安心です。業者を選ぶときは自動ドアメーカーの指定代理店や、実績豊富なメンテナンス会社を基準に探すとスムーズにやり取りできます。
見積もり時に問題箇所や使用年数をしっかり伝えれば、交換部品や作業範囲を正確に把握してもらいやすくなります。また、定期点検契約を結んでおくとセンサーだけでなく駆動装置やドアレールなどトータルでメンテナンスを行ってくれるため、トラブル時の対応が迅速で費用を抑えやすいメリットがあります。
自動ドアのセンサー交換についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
自動ドアのセンサーは定期的な清掃や調整を行おう
自動ドアのセンサーは人の往来を快適にする一方で、設定や環境が合わないと誤作動や遅延が起こりやすくなります。
赤外線式や電波式など、センサー方式に応じて感度や検知範囲を調整し、屋内外や周辺環境に合わせた設定を行うことが重要です。調整前には必ず電源をオフにしてカバーを外し、必要なダイヤルを動かしてテストを繰り返しながら最適値を見極めてください。
定期的に清掃や簡易点検を実施すれば、多くのトラブルを未然に防げます。調整だけで改善しない場合はセンサー故障やドア本体の問題が考えられるため、専門業者への早期相談が安心です。利用者の安全と快適な通行を守るためにも、自動ドアセンサーの正しい調整とメンテナンスを心がけましょう。
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