自動ドアの外し方を徹底解説!安全な手順と注意点

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自動ドアの外し方を徹底解説!安全な手順と注意点

更新日:2025/06/06

自動ドアを外す作業は、ガラス交換や鍵の取り替え、レール整備などで必要になることがありますが、一歩間違えるとドアや構造体を傷めたり、事故を誘発する危険を伴います。大きなガラス扉を取り扱うためには慎重な手順が求められるため、どう進めるべきか困惑する方も多いです。

本記事では、初心者が自動ドアを外す際に押さえておきたい準備と手順、注意点を順を追って解説します。安全な作業環境の整え方や、困ったときに頼れる専門家の選び方についても紹介します。

自動ドアを外すときに押さえておきたい事前準備の基本

preparation

自動ドアは構造が複雑で重量もあり、ガラスやレールを含めた分解を行う際に安全対策を怠ると大きなトラブルを招きます。最初に必要な道具や作業環境のチェックを徹底し、スムーズな外し作業を始めましょう。

必要な道具と安全装備をそろえて事故を防ぐ

自動ドアを外す場合に用意しておきたい主な道具としては、プラスドライバーやマイナスドライバー、六角レンチ、ゴムハンマー、養生テープや段ボールなどの保護材、場合によってはガラス専用の吸着パッドなどが挙げられます。

特にガラス製の扉を扱うときは割れが生じるリスクがあるため、滑り止めのついた手袋や安全メガネを装着することが望ましいです。ゴム製の保護マットを床に敷くと部品の落下時やガラスが当たったときの衝撃を吸収でき、ドア本体やレールを傷つける確率を下げられます。

こうした道具や保護用品をあらかじめそろえておけば、作業が予定通り進みやすくなり、事故を防止するうえでも効果的です。

作業スペースの確保と人の動線を遮断しておく大切さ

自動ドアの外し方を正しく理解していても、周囲の環境が悪いとスムーズに進めにくいだけでなく、人にぶつかったり物を壊してしまう危険があります。まずはドア周辺の家具や商品ディスプレイを移動させ、十分なスペースを確保しましょう。

オフィスビルや商業施設の場合、人の出入りがある場所ではあらかじめ作業範囲を区切り、通路を変更する掲示を行っておくと混乱を避けられます。特に大きなガラス扉を外す際は想定より広いスペースが必要になるため、工具や脚立の置き場も含めて作業前にレイアウトを明確にしておくと作業効率が高まります。

自動ドアの外し方の手順

procedure

自動ドアを外す際の手順は、おもにカバーの取り外し、ドア上部やレールとの連結を外す、そしてガラス扉を安全に着脱する工程に分かれます。大切なポイントを押さえれば、初心者でも慎重に作業を進めやすくなります。

1.電源を切りカバーを外すところから始める

自動ドアは電動で動作するため、外し作業を行う前に必ず制御パネルの主電源をオフにし、ドアが勝手に動き出さないようにしてください。次に上部にあるモーターカバーや配線保護カバーを丁寧に取り外します。

ビスで固定されているケースが多いので、電動ドライバーや手動ドライバーを使い、ネジを一本ずつ外していきましょう。ネジを紛失しないよう小さな容器にまとめておくと、復旧時に探す手間が省けます。

カバーを外すとモーターや制御ユニット、ベルトなどが見えてきますが、ここではまだ配線やモーターを外さず、どこが吊り車の取り付け部やドア本体と連結しているかを確認する程度にとどめてください。構造を把握してから次の工程へ移ることが安全で効率的です。

2.ドアとレールを繋ぐ部品を慎重に取り外す

自動ドアがレールを滑走する構造は、多くの場合吊り車やローラーと呼ばれる部品によって支えられています。カバーを外すとその取り付け部分が見えるようになるため、ボルトや固定ピンなどを適切な工具で外してください。

外す順番を間違えるとドアが急にずれることがあるため、一度にすべてを外すのではなく、ドアを押さえられる状態を維持しながら片側ずつ進めると安全性が高まります。ガラス扉の場合、衝撃に弱い面があるため、傾きすぎたり力が一点に集中しないよう2人以上でドアを支え合うのが理想です。

ローラー周りにホコリやゴミが詰まっている場合は、このタイミングで軽く拭き取り清掃しておくと、再取り付け後の動作がスムーズになるメリットも期待できます。

3.ガラス扉を持ち上げてレールから外す手順

吊り車やローラーが外れた状態になったら、実際にガラス扉をレールから外します。作業者が少ない場合は必ず複数人で持ち上げるようにしてください。

重量があるうえガラスは割れやすいため、片側に負荷をかけず均等に力を加えてゆっくり持ち上げます。ドアを斜めにしすぎると床や壁にぶつかるリスクが高まるため、可能であれば保護材を周囲に配置しておき、壁との接触を緩和する工夫を行うと安心です。

レールの溝からガラス扉が完全に外れたら、安全な場所へゆっくり移動させ、立てかける場合は専用スタンドやクッション材を使って安定させます。このときドアを立てかける角度が急すぎると倒れやすく危険なので、しっかり固定することで破損やケガを予防できます。

自動ドアを外す場面で気をつけたいポイント

Points to note

ドアの分解が済んでも、ガラスや部品を誤って破損したり、再取り付け時に不具合が起こる事例が後を絶ちません。ここでは特に注意すべきポイントを説明します。

ガラスの取り扱いと破損リスクを最小化する方法

自動ドアのガラスは強化ガラスや合わせガラスが採用されていることが多いですが、どちらも衝撃や部分的な力の集中で割れる危険を伴います。運搬時にはガラス専用の吸着パッドを活用すれば、素手で触るより安定して持ち上げられ、急な滑り落ちを防ぎやすいです。

地面や硬い床に直接置く際は段ボールや発泡スチロールなどクッション性のある素材を敷くと安全性が向上します。もし作業を行う場所が狭いと感じるなら、ドアを完全に外す前に配置を再検討し、ガラスを退避させる動線を確保しておくと割れリスクを大幅に減らせます。ガラス表面に傷やヒビがすでに見られるときは、さらに慎重な取り扱いが必要です。

大型自動ドアや特殊構造の場合の業者依頼の判断基準

一般的なサイズのガラス扉でも相当な重量があるうえ、商業施設やビル入口に設置されている大型の自動ドアは一人で取り外すことがまず不可能です。作業に慣れたスタッフを数名集めたとしても、吊り車やモーター、制御装置などの専門的知識を要する構造に適切に対処しなければなりません。

特殊素材のガラスや複雑な鍵システムが搭載されている場合、個人での対応が難しくなるため、業者依頼を検討すると安心です。業者を選ぶ際は、自動ドアメーカーの指定パートナーや実績豊富なメンテナンス会社を基準に選ぶと、部品の在庫や修理対応もスムーズで、作業後の保証があるケースも多く信頼度が高まります。

自動ドア修理の業者依頼の判断基準についてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

自分でできる自動ドア修理の方法とは?修理業者へ依頼する基準について

自動ドアを外した後に行っておきたいメンテナンスと復旧の手順

ドアを一度外す機会があれば、普段は見えないレールやモーター周辺をチェックして簡単なメンテナンスを実施するチャンスです。再取り付け時に意識したいポイントも合わせて確認しましょう。

レールや吊り車の清掃と部品の消耗チェックで動作を改善する

自動ドアを外した状態でしかできないメンテナンスとして、レール内部の清掃や吊り車の状態確認が挙げられます。レールには埃や小石が溜まりやすく、滑りが悪くなってドアがガタつく原因です。掃除機や柔らかいブラシで汚れを取り除き、必要があれば軽く潤滑剤を塗布します。

ただし、油分が多すぎるとかえって埃が集まりやすくなるため、メーカー指定のグリスやオイルを適量使用することが大切です。吊り車の車輪部分に異常な摩耗やヒビ割れが見られる場合は部品交換を検討してください。早めに対応しておけば再取り付け後のトラブルが減り、ドアの開閉動作がよりスムーズに感じられる効果が期待できます。

ドアを再び取り付ける際の正しい手順と注意点

再取り付けの工程は外したときの逆の手順ですが、重量物であるガラス扉を再セットする際も複数人での協力が必須です。レール溝にガラスを差し込む際は、ドアを垂直に保ち、底面をぶつけないように慎重に導きます。

吊り車やローラーを戻す段階でビスの締め付け順番を誤るとドアが歪む場合や、スムーズに動かない場合があるため、外したときにメモや写真を撮っておくと復旧がスムーズになります。カバーを戻す前に一度電源を入れ、ドアが正常に開閉するかテストを行いましょう。

問題がなければカバーを固定し最終確認を行います。大きなガラス扉の場合は数ミリの歪みが開閉不良を招くこともあるので、丁寧に調整してから終了するのが大切です。

自動ドアのメンテナンスについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

自動ドアの部品ごとのお手入れ方法を解説します!日々のメンテナンスが長持ちの秘訣

 

自動ドアを外す際は安全を確保して慎重に作業しよう

自動ドアの外し方を理解しておくと、ガラスや鍵の交換、レールのメンテナンスなどがやりやすくなります。ただし、ガラス扉は重量があるうえ割れやすいため、必要な道具や安全装備をきちんとそろえ、複数人で慎重に作業を進めることが大切です。

まずは電源をオフにしてカバーを外し、吊り車やローラーの固定を外した上でガラス扉を持ち上げ、床や壁にぶつからないようにゆっくり移動させます。再取り付け時には部品の摩耗を確認して軽く清掃や交換を行い、正しい位置に戻すことでスムーズな開閉を再現しやすくなります。

もし作業が難しいと感じたら無理をせず業者に依頼する選択肢も検討し、安全を確保してドアの交換や修理を行ってください。

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この記事の監修者

経歴

自動ドアに携わって17年以上。 大手自動ドアメーカーで8年、自動ドアの製造および施工事業に従事後、自動ドアメンテナンスに合流。 今は中部地方のチームリーダーとして自動ドアの修理工事の指導を行う傍ら、WEB担当として情報発信も行う。

実績

  • 独立後800件以上の施工件数
  • メーカー問わずマンションの自動ドアから大型商業施設の自動ドアまで幅広く経験

保有資格


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