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自動ドアを手動で開ける方法や関連トラブルの対処法を総まとめ
- 更新日:2023/06/06
autodoor-repair.com
故障やその他都合により自動ドアを手動で開けるということもあるかと思いますが、その際に下記のような疑問を抱える方もいると思います。
- 自動ドアを手動にするにはどうすれば良いだろう?
- 自動ドアが手動で開けられない時はどうすれば良いだろう?
時に上記のようなこともあるかと思うので、本記事では「自動ドアを手動で開ける」という観点で深く解説していきたいと思います。
下記目次の通りで解説していきますので、自動ドアに関して何かトラブルを抱えているという方は是非参考にしてみてください。
目次
自動ドアを手動で開ける方法
まずは自動ドアを手動で開ける方法について見ていきます。
手動で開けるべきケースなどについては次に解説をしていきますので、「この状況は手動で開けるようにすべきか?」と気になってる方は次のところを参考にしてみてください。
自動ドアを手動で開ける前に自動ドアの仕組みを理解する
まず自動ドアを手動で開ける方法の前に自動ドアの仕組みについて知っておきましょう。
<自動ドア各部名称一覧表>
自動ドア各部名称 | 機能 |
---|---|
エンジン(ドアエンジン) | エンジンとは、自動ドアの開閉動作に直接作動する動力装置のこと。現在は、電気モーター製が多い。 |
コントローラー(制御装置) | センサーやモーターと連動し、センサーからの信号を検知し、モーターに開信号を送ります。抵抗を検知し安全な作動を助けます。 |
ガイドプーリ(戸車) | 自動ドアがスムーズに開閉するための、タイヤに当たる部品。ガイドプーリの上部は、ベルトに固定されています。 |
ベルト(タイミングベルト) | ゴムや金属線、樹脂で製造されておりモーターの回転をドアに伝えます。自動車のタイミングベルトのように摩擦によって経年劣化します。 |
センサー(光電スイッチ) | 自動ドアの目として、人の接近を感知するセンサーのこと。赤外線やマイクロ波の反射によって物体を検知し、ドアが開閉します。 |
センサー(タッチスイッチ) | 自動ドア面に設置したタッチプレートを手動で押す、またはドア面に手を近づけることで感知するセンサーのこと。 |
補助光電センサー(安全光線) | ドア通過中の人やドア間近で停止した人がドアに挟まれることがないよう、より安全性を高めたセンサー。 |
ガイドレール | 自動ドア最下部にある溝のこと。ドアが外れたり、軌道の外に飛び出ないように押せています。最下部にあることから、ゴミが挟まりやすい部分でもあります。 |
鍵 | 通常のドアと同様に、電源のON/OFFに関係なく施錠可能。 |
上記画像と表をご参考に、自動ドアの【名称】と【機能】についてご確認ください。自動ドアを手動で開ける理由が自動ドアトラブルの場合は、どの部分に異常があるのか突き止めることが重要です。
たとえば、自動ドアのセンサーが作動しない場合には、光電スイッチやタッチスイッチに何らかの異常があることが想像できますよね。
不具合が生じている箇所を、自動ドアメーカーや専門業者に伝えるだけでも、早急に今できる対策を教えてくれます。
また、より自動ドア各部の機能について知りたい場合には、以下も参考にしてください。
▼自動ドア各部の名称と機能詳細はこちら
自動ドアを手動にする方法
少し前置きが長くなってしまいましたが、自動ドアを手動で開けるには基本的には錠前がアンロックされた状態で上記にある電源スイッチをオフにすれば大丈夫です。
電源スイッチの位置は自動ドアの種類によっても変わってくるので、各自動ドアの説明書などを確認してみてください。
注意点として、自動ドアを手動で開けようとして重すぎて開かない…となった時に無理やり開けるのはやめた方が良いです。特に女性や子供などが無理やり開けようとすると思わぬ怪我や故障に繋がることもあります。
手動で開けようとしてあかない場合は既に故障している可能性もあるため、次に紹介する内容もしっかり確認した上で開けるようにしましょう。
自動ドアを手動で開ける関連のトラブル
続いて自動ドアを手動で開ける関連のトラブルについて解説をしていきます。
タッチスイッチを押しても自動ドアが開かない
タッチスイッチを押しても自動ドアが開かないというのは下記が原因であることが多いですが、すぐに対処するのが難しい場合は手動で開ける必要があります。
原因1.タッチスイッチ内部にある電池切れで開かない
以外と知られていない事実ですが、自動ドアでタッチスイッチを採用している場合は、タッチスイッチ内部に電池が設置されています。
タッチスイッチ内部には、単4電池が内蔵されており、電池切れを引き起こすと当然のことながら自動ドアが開かなくなります。
タッチスイッチ内蔵の電池は、1日500回の使用でおおよそ3年にて電気切れを引き越します。3年を目安に、タッチスイッチの自動ドアが反応しない場合、タッチスイッチ内蔵の電池を疑ってみましょう。
対処法1.タッチスイッチの電池交換を行う・・・基本的には、タッチスイッチの下部にあるネジをプラスドライバーで緩めてから、カバーを外すことで交換が可能です。自動ドア業者ではなくても、簡単にカバーを取り外すことができます。
▼タッチスイッチの電池交換に関してはこちらページから動画で解説しています!
手動で自動ドアが開けられない
下記の3つの原因により手動でドアを開けることができないこともあります。各原因によって対処法が異なるのでそれぞれの原因に合わせて対処していきましょう。
原因1.ガイドレールに異物が詰まっている
通常、センサーが感知しない状態となっても自動ドアは手動で開けることが可能です。
しかし、手動でも開けられない場合には自動ドア最下部にあるガイドレールに、埃やごみ、石などが詰まっており開閉を阻害している可能性があります。
対処法1.自動ドアの電源を切り異物を取り除くことで解消・・・ガイドレールに異物が挟まっている場合には、自動ドアの電源を切り、異物を手で取り除いてください。取り除く際は、手を傷つけないよう手袋を着用するなど十分にご注意ください。
原因2.自動ドアの鍵がかかっている
自動ドアが手動で開かない原因として、ドアの鍵がかかったままになっており、開かないこともあります。
このようなミスは少ないのではと思いがちですが、意外と多くのお客様が自動ドアの電源をONにしたのは良いけれど、解錠しわすれたという事例が報告されています。
対処法2.自動ドアの電源を切り解錠する・・・自動ドアの鍵がかかったままの場合には、一度自動ドアの電源を切り解錠してください。
原因3.上記以外の場合は自動ドアの駆動装置の異常かも
自動ドアが手動で開けられない原因が、ガイドレールの異物や自動ドアの施錠によるもの以外の場合には、自動ドアの駆動装置の異常かもしれません。
対処法3.自動ドアメーカーや自動ドア修理業者に相談しましょう・・・自動ドアの駆動装置に異常がある場合、専門業者でしか対応できないため、「大手自動ドアメーカー」のカスタマーサポートか、「自動ドア修理業者」にご相談をしてください。
手動で開けられるが自動では開かない
続いて手動で開けられるけど自動では開かないというトラブルについても見ていきましょう。
原因1.電源スイッチが入っていない
手動で自動ドアを開けられるが、自動では開かない場合は、初歩的なミスとして電源がOFFになっている可能性も。
電源をONにしたつもりが、OFFのままになっていることもあります。
対処法1.電源スイッチをONにする・・・自動ドアの電源がONになっているか確かめ、なっていない場合はONにしましょう。
原因2.センサーが感知していない
自動ドアが自動で開かない場合、センサーが正常に作動していない可能性があります。たとえば、自動ドアの光電センサー部分が汚れている場合です。
センサー式の自動ドアを採用している場合には、まずセンサーが正常に検知していない可能性を疑いましょう。
対処法2.センサー部分を柔らかい布で拭く・・・自動ドアセンサーの9割が光電センサーを導入しています。このセンサーの特徴は、光を当ててその反射具合で自動ドアの開閉をコントロールしているのです。
ですが、光を発するセンサー部分が汚れていると十分に光を発することができないため、自動ドアを正常に開閉できません。
このような場合には、センサー部分を柔らかい布で優しく拭きましょう。柔らかい布がない場合には、ティッシュでも問題ありません。
原因3.センサーレンズが焼けている
屋外に面した自動ドアの場合、センサー部分が直射日光に当たりレンズ部分が焼けてしまうことがあります。センサーレンズが焼けてしまうと、レンズ自体が変色し、光を十分に発することができません。
光を十分に当てられないことから、反射ができず自動ドアを制御できないというわけです。
対処法3.センサーレンズ部分の交換が必要・・・このような場合には、センサーを布で拭いたとしても解消できませんので、変色したレンズ自体の交換が必要です。
大手自動ドアメーカーや、自動ドア修理業者に依頼をしましょう。
原因4.上記以外で回復しない場合は故障かも
上記の対策を実施しても、自動で開かない場合には、「タイミングベルトの異常」や「コントローラーの異常」などが考えられます。
対処法4.自動ドア修理業者に依頼する・・・根本的に、自動ドア内部装置が原因で作動しない場合は、どうすることもできませんので、大手自動ドア修理メーカーや、自動ドア修理業者への依頼が必要です。
停電時自動ドアが開閉しない
停電時においては、自動ドアは停電と同時に停止するように設計されています。これは開閉途中であっても停止します。
停電中は、手動で自動ドアを開閉できますが、自動では制御できません。
このような場合の対処法として、停電が発生したらすぐに電源をOFFにし、手動で開けたままの状態にしましょう。
自動ドアを手動で開けたままの状態にすることで、ドアに衝突するなどの事故やトラブルを防止できます。
また、屋外に面している自動ドアの場合には解放状態にできないこともありますよね。
そのような場合には、「ただいま、自動ドア停止中により手動での開閉となります」など注意喚起をし、停電が回復するまで手動で開閉してもらいましょう。
自動ドアが開きっぱなしで閉まらない
自動ドアが開きっぱなしで閉まらないというのは様々な理由が考えられます。
開きっぱなしになっている原因によって対処法が変わってくるので、原因の発見や対処法について下記を参考にしてみてください。
自動ドアが開閉を繰り返す
自動ドアが最後まで閉まりきらず、開閉を繰り返す場合でも「ガイドレールに異物が挟まっている」、もしくは「センサーが物体を感知したままになっている」ことが原因の場合が多いです。
自動ドアの電源を一度OFFにし、ガイドレールの異物を取り除き、センサーが感知しないように自動ドア周辺の確認をしましょう。
それでも自動ドアの開閉が直らない場合は、自動ドア修理業者へご連絡してください。
なお、似た事象として自動が勝手に開くという事象の原因や対処法については下記にて詳しく解説しています。
その他故障と思われる自動ドアのトラブル
その他故障と思われるようなトラブルについて下記の記事でもまとめています。
自動ドアがおかしい…と感じた方で上記以外のものについては参考にしてみてください。
自動ドアのトラブルが直らない場合は、自動ドア修理業者へ依頼しよう!
上記でご紹介した対処法を活用しても自動ドアのトラブルが一向に解消しない場合には、自動ドア修理業者へ相談、修理を依頼しましょう。
自動ドア修理業者は、以下のように大きく分けて3つの形態が存在します。
自動ドア修理業者 | 特徴 |
---|---|
大手メーカー系 | 日本ではナブコ自動ドア、寺岡オートドア、日本自動ドア(JAD)など。メーカーならではという、安定的な保証が特徴。 |
独立系の修理専門業者 | メーカーから直受けで自動ドアの修理を行う地元の修理業者。地元の修理に迅速に対応可能。 |
マッチングサービス | 自社で施工はせず、地元の自動ドア修理業者を紹介するサービスを行う。状況に応じた施工業者を紹介してもらえる。 |
自動ドアのトラブル防止は、定期メンテナンスとスポットメンテナンスどちらがおすすめ?
冒頭でもお伝えしましたが、自動ドアの耐久年数は、おおよそ7年と言われています。実際には、何も不具合がない状態で10年以上、動作することも多いのです。
消耗品である自動ドア上部に設置されている「プーリー(滑車)」や「タイミングベルト」でさえ、7年の交換が目安であることからもご理解いただけるかもしれません。
「とはいえ、定期メンテナンスをした方が安心でしょ?」
という声が聞かれるかと思います。
はい、確かに定期メンテナンスをした方が自動ドアのトラブルに見舞われることがなく安心です。
ただ、その一方で定期メンテナンスの価格については慎重な検討が必要です。
というのも、自動ドアの定期メンテナンスの導入は賛成なのですが、定期メンテナンスサービスは、基本的に「年2回」を勧められ、片開きの自動ドアで1回15,000〜20,000円の費用がかかります。
年間、30,000〜40,000円の費用がかかるのです。これを自動ドアの耐久年数である7年で換算すると、なんと最大「280,000円」のメンテナンス費用が。
さらに大手自動ドアメーカーの場合は、さらに高額になります。また、定期メンテナンスで故障が見つかっても、部品の交換など基本的には有償修理です。
このことから、お客様の中には定期メンテナンスで多額の費用をかけるのではなく、スポットメンテナンスを行う方が多いです。
すぐに壊れない自動ドアですから、設置から5年〜7年の期間が経過した段階で、スポットでメンテナンスを入れる方が、費用もかかりませんよね。
弊社でも、大手自動ドアメーカーと同様に定期メンテナンスとスポットメンテナンスの違いをお客様に丁寧にご説明しています。
弊社では、自動ドアメンテナンスでの豊富な実績を持つマッチングサービスを提供しています。
中間業者を挟まず、提携先の自動ドア修理業者をご紹介できるため、メンテナンス費用も大手自動ドアメーカーよりは割安にご提供できる場合もあります。
自動ドアのトラブルやご修理で相見積もりをご希望の際は、お気軽にお申し付けください。
▼さらに詳しく自動ドア定期メンテナンスの費用対効果について知る
まとめ
自動ドアそのものは、耐久年数7年と言われており、そう簡単には壊れません。
ただ自動ドアのトラブルが生じた際は、気が動転して焦ってしまうこともありますよね。そのようなときこそ、本記事で紹介しました自動ドアのトラブル例を参考にして頂けたら幸いです。
ガイドレールの点検や電池交換で対応できるものもありますので、一度確認しましょう。その上で、修理の必要性がある場合には、弊社でもスポットメンテナンスや出張修理を承っております。
どうぞ、お気軽にご相談いただけますと幸いです。
天田 聡
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